前回までに事業計画書作成の目的と内容、方法についてお伝えしてきました。これらは事業計画書を書く際に押さえておきたい基本的な考え方なのですが、「そうは言っても、自分だけでこうしたポイントを押さえて事業計画書を書きあげることは正直難しい」と感じた方もいるのではないかと思います。
そこで、今回はそんな「事業計画書を書くことは難しい」と思われた皆さん向けに、無料もしくは安価でサービスを受けることができる公的な機関が行っているサービスをご紹介したいと思います。
事業計画書の作成に困った時には、公的な支援サービスを利用してみよう
すでに商工会・商工会議所や金融機関などに相談している方、補助金申請なら補助金コンサルなど利用している方もいるかもしれません。そうした知り合いが今いない方は、以下 ” 3.地元の公的支援サービスの窓口を調べて、利用してみよう” にてご紹介するような公的な支援サービスを利用してみましょう。
公的機関の専門家は、所属する各公的機関から報酬を得ているため、利用者の皆さまに対しては無償や安価で対応してくれるところがほとんど。最初に相談してみるにはよいと思います。
事業計画書作成の支援を相談する際は、「助言」か「作成代行」なのかは分けて考えよう
事業計画書の作成を「専門家に頼む」となった場合、頼む内容が「助言=自分が作成した事業計画書の内容についてアドバイスをもらう」なのか、「作成代行=事業計画の書面作成も含めてお願いする」のか、自分は何を頼みたいかを明確にしておくことが大切です。
公的機関のサービスを利用する場合は、「助言」の場合が多いです。計画書の作成は確かに大変なのですが、自社の事業計画ですので、できるかぎり「自分で書いてみる」という意識は大切です。
地元の公的支援サービスの窓口を調べて、利用してみよう
最後に、主な公的支援サービスの窓口を紹介します。ここで紹介する以外にもそれぞれの地域で色々なサービスがあると思いますので、ぜひ探してみてください。
商工会・商工会議所
皆さまそれぞれが事業を営んでいる地域に商工会、または商工会議所があります。商工会・商工会議所は年会費がかかりますが、会員になると記帳指導やセミナー、会員同士のネットワーキングなどとともに事業計画書の作成支援も行ってくれます。すでに会員になっているようでしたら、まずは相談してみてはいかがでしょうか?
市区町村の経営相談窓口
商工会・商工会議所の会員でない場合、市区町村によっては経済振興部門が経営相談窓口を設けてサービス提供しているところもあります。こうした窓口は主に「助言」のみとなるケースが多いと思いますが、皆さんの事業所がある市区町村にそうした窓口があるかどうか調べてみましょう。
よろず支援拠点
国が設置し、各都道府県に窓口がある経営相談窓口です。「よろず」という名の通り、経営にまつわる様々な相談に対応してくれます。地域に窓口が少ないので、事業所の場所によっては中々アクセスしにくいこともあるかもしれませんが、こちらも多くの事業者の方が利用されています。
信用保証協会
皆さんが事業資金を金融機関から借りる際に、各都道府県の信用保証協会付きの融資を受けている方もいるかと思います。この信用保証協会にも専門家派遣制度がありますので、こちらのサービスを活用することも一案です。
日々、業務で忙しい中で事業計画書を作成することはやはり大変です。そんな場合は、こちらでご紹介したような公的支援サービスを調べて、まずは活用してみてはいかがでしょうか?
今回まで事業計画作成をするうえで押さえておきたい基本的な内容をお伝えしてきました。次回からは事業計画書の質を磨き上げしていくために役立つテーマを取り上げていけたらと思います
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