登録者数128万人超のYouTubeチャンネル『脱・税理士スガワラくん』を運営する税理士の菅原由一さんが、20歳以上60歳未満の労働者400名を対象に最低賃金についてのアンケート調査を実施。結果、最低賃金の認知不足だけでなく、「上がっても実感がない」という生活者の声が明確になったという。
■最低賃金アップは企業にとって……
2025年度の日本の最低賃金は全国平均で1,121円となり、全都道府県で初めて1,000円を超える水準に達した。平均66円という引き上げ幅は過去最大の上昇率。背景には物価高騰や政府の「2030年代半ばに全国平均1,500円を目指す」方針がある。一方で、東京都は1,226円であるのに対し、沖縄県では1,033円など、地域差も依然として存在している。また企業側には人件費増の負担が重く、中小企業では助成金の活用が推奨されているが……。
各都道府県の最低賃金は以下のようになっている。

では、「脱・税理士スガワラくん 調べ」の調査結果を見ていこう。
Q:「今年の最低賃金が全国平均で1,121円になったことを知っているか?」
「知っている」と回答したのは52.0%だった(「知っている」、「知らない」の二択)。なんとなく少ないなと感じる方も多いだろうが、自分が聞かれたら「知らない」と回答することになるだろうと思う方が大半では? 最低賃金という単語は耳にするが、「自分ごとではない」というのが実情なのかもしれない。

Q:「最低賃金の適用開始日が都道府県によって異なることを知っているか?」

適用開始日が10月1日だと思っている方が多いようだが、適用開始日は都道府県ごとに異なる。確かに多くの地域では10月上旬から順次適用されるが、一部の県では 11月以降や2026年3月までに発効するケースもある。不具合を生じさせないように適用日を確認しておくことをお勧めする。
以下、次の記事に続く。
◎調査概要「脱・税理士スガワラくん 調べ」
調査期間:2025年10月3日
調査手法:インターネット調査
調査対象:20歳以上60歳未満の正社員、契約・派遣社員、パート・アルバイトの男女全国
有効回答者数:400名(5歳刻みに各50名)
調査機関:Freeasy
※「最低賃金の目安答申」に関する記事は以下より
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