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【商売繁盛】『返報性の原理』をうまく活用して集客力を高めよう! 大丈夫、難しいことではありません


買い物でお店を訪れた時、近くにいたお店の人がドアを自然と開けてくれたら、誰もがきっとうれしいはず。店舗に対する好印象も高まるだろう。『返報性の原理』と呼ばれる気持ちの動きを活用して顧客との関係を良くしていこう。

🔳「恩返し」の気持ちで来店してくれるかも⁉

 いらっしゃい!

 アメリカの社会学者である故アルビン・グールドナー(1920年7月29日-1980年12月15日)は1960年、『返報性の原理』はあらゆる世界で通用する普遍的な存在であると唱えた。

返報性(へんぽうせい)の原理なんて聞いたこともないよ」と大半の方々は思うだろうが、事業成功や集客力アップのために非常に有効。それだけでなく、「経験したことがない」と言う人はいないだろうと思われるほどに普通のことである。だから普遍的なのだ。

 平たく言えば、自分を助けてくれた人に対して人は助けたくなる(お礼をしたくなる)し、不当な扱いをした人には不当な扱いを返したくなる(仕返しをしたくなる)ということだ。例えば、誕生日プレゼントを受け取ったらお返しをしようと思うだろうし、本を借りたら次は貸してあげようと思うだろう(少なくともきれいな状態で返そうと思うはず)。むしろ、好意的な姿勢(物)を返すことが義務と感じるのが普通の感覚と表現してもいい。

 マーケティング界において返報性の原理は広く知れ渡っており、返報性の原理を活用した集客力向上策はあまた存在する。返報性の原理の実例や施策の分かりやすいサンプルを以下に紹介する。

・うれしい驚き
 家族の誕生日を祝うために食事に出かけ、会話を耳にした店員から「おめでとうございます」と声を掛けられたとしよう。きっと、あなたは喜び、「もっと注文しよう」や「また来よう」と思うだろう。

・地域貢献
 自宅の近くにボランティア活動を支援していたり、イベントに頻繁に参加したりして地域に貢献している店舗とそうではない店舗があったとしよう。どちらのサービスを受けようかと迷った時、多くの人はどうするだろうか? 地域貢献している店舗を選ぶという人が多いだろう。

・サンプルの提供
 スーパーマーケットやデパート内で切り分けられた食品を試食用に配布している光景をよく目にする。食品が刺さっている爪楊枝を受け取って口にしたあと、「買わないといけないかも……」と思ったことがないだろうか? 配布している側にしていれば、品質や味を試してもらう機会を設けるだけでなく、返報性の原理が奏功することも狙いの一つである。

▲思いやりのある接客も優れた集客ツールの一つ(Robert Bye/Unsplash)

🔳集客力アップにつながる「思いやり」

・無料アップグレード
 レンタカーを借りた時、(実際に乗車する際に)予約の入っていない上位車種に無料でアップグレードしてもらったらほとんどの人は喜ぶだろう。その分、借り手は料金を支払ってさらなるエクストラなサービスを享受しようと思うかもしれない。あるいは、直近に「恩返し」をしないにしても、満足感を得た顧客は周囲に好印象を話したり、他社に乗り換えたりするのはやめようと思うかもしれない。

 避けるべき点も紹介しておこう。

 当然ながら好意を押しつけるような行為は避けなければならない。「食べたくない」と言っている客を追い回してサンプル食材を渡そうとする人はいないだろうが……。好意の押し売りは互恵関係を育むどころか、商品や店舗に対してネガティブな感情を抱かせることになる。

 返報性の原理を難しくとらえる必要はない。
「いらっしゃいませ」と挨拶したり、入店する際にドアを開けたりする「思いやり」だけでも顧客とポジティブな人間関係を育むことは可能だ。見知らぬ人がドアを開けてくれれば誰もが、開けてくれた人に感謝するもの。「特定の行動(好意)に報いたい」と思ってもらえるように促すのがベースととらえてもらうのがいいだろう。できることから始め、ぜひ、「思いやり」を集客力アップに役立ててほしい。

ありがとうございました!

参照:
https://www.psychologistworld.com/
https://loyaltyrewardco.com/
https://www.encyclopedia.com/
https://www.researchgate.net/search

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