しばしば世間をにぎわす、従業員による不適切なSNS投稿問題。そのリスクの大きさは世間で取り上げられる報道を見れば一目瞭然であるが、そんなリスクにメスを入れる記事を見つけたので、ここで紹介してみたい。
今回紹介するのは、一般社団法人 日本リスクコミュニケーション協会による、企業のSNSリスクに関する消費者意識調査をまとめたもの。早速その内容を見てみると……。
「従業員の不適切なSNS投稿で炎上した企業の商品、もう買わない」51.4%──RCIJ調査で明らかに(一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会)
不適切投稿による炎上で、当該企業商品の購買をやめる可能性がある、は調査対象の実に9割近く。就職活動への影響も調査対象の3/4ほどがある(応募しない)とのこと。冒頭のとおり、そのリスクの大きさを表す結果と言えよう。
ちなみに、購買を辞める可能性がある、の中身を少し覗いてみると、
■ 炎上が購買行動に直結するという回答は87.6%
Q:あなたが普段利用している、あるいは購入を検討している企業で、従業員の不適切なSNS投稿による炎上が起きた場合、あなたはその企業の商品やサービスを購入したり、利用したりするのを見合わせる、あるいはやめる可能性はありますか。
「従業員の不適切なSNS投稿で炎上した企業の商品、もう買わない」51.4%──RCIJ調査で明らかに(一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会)
- ほぼ間違いなく見合わせる、やめる:14.5%
- 見合わせる、やめる可能性が高い:36.9%
- 見合わせる、やめる可能性がある:36.2%
- 少し気になっても継続利用する:10.3%
- 全く気にならない:2.1%
- 見合わせる・やめる可能性がある以上の回答:87.6%
およそ半数は高確率で購買行動をストップする、とのことだ。
もうひとつ。不祥事対応の際に気になるのが、その後の企業の対応だ。
■「企業の対応次第で印象が良くなった」42.9%
一方で「対応により、さらに印象が悪化した」は53.9%Q:これまでに、SNSでの炎上事案が発生した後の当該企業の対応により、その企業やブランドに対するあなたの印象が、炎上前よりも良くなったり悪くなったりした経験はありますか。(複数回答可)
「従業員の不適切なSNS投稿で炎上した企業の商品、もう買わない」51.4%──RCIJ調査で明らかに(一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会)
- 対応が真摯であったり、問題解決に向けて迅速かつ適切であったりしたために、かえって印象が良くなった経験がある。:42.9%
- 対応が後手であったり、謝罪文やステイトメントが不適切だったりしたために、さらに印象が悪くなった経験がある。:53.9%
- どちらともいえない/特に意識したことがない:26.2%
当たり前ではあるが、真摯な対応・適切かつ迅速な対応を心がけることで、印象点がアップするという事例も少なくはなさそう。
誰もが簡単に情報発信できる時代だからこそ、その情報管理には細心の注意をもって臨みつつ。万一何かしらの間違いがあった際には、真摯な・適切かつ迅速な対応を心がける。その心構えは持っておいた方がよさそうである。
出典:一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会 “「従業員の不適切なSNS投稿で炎上した企業の商品、もう買わない」51.4%──RCIJ調査で明らかに”
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