耳より情報

【インボイスの基礎知識⑥】免税事業者からの仕入れは仕入税額控除ができないため、「お互いの確認」が欠かせない


財務省は、2023年10月に開始された消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関し、事業者などから寄せられている質問、特に免税事業者やその取引先の対応に関する考え方をQ&A形式で解説している。制度への理解を深めるために紹介する。

■仕入税額控除の対象となるものとは?

 今回は仕入税額控除をおさらいしよう。仕入額控除とは、「課税事業者が消費税の納税額を計算する際、外部に支払った仕入や経費にかかる消費税額を売上にかかる消費税額から差し引きできる」ことを指す。
 インボイス制度では、適格請求書(インボイス)がない取引では、買手側は原則として仕入税額控除ができない。となれば、売手側が適格請求書発行事業者ではないと、納税する消費税が増加するケースがあり得るのだ。

 なお、国税庁のホームページには仕入税額控除の対象となるものとして以下のように記されている。

(1)商品などの棚卸資産の購入
(2)原材料等の購入
(3)機械や建物等のほか、車両や器具備品等の事業用資産の購入または賃借
(4)広告宣伝費、厚生費、接待交際費、通信費、水道光熱費などの支払
(5)事務用品、消耗品、新聞図書などの購入
(6)修繕費
(7)外注費

 なお、給与等の支払は課税仕入れとなりませんが、加工賃や人材派遣料のように事業者が行う労働やサービスの提供の対価には消費税が課税されます。したがって、加工賃や人材派遣料、警備や清掃などを外部に委託している場合の委託料などは課税仕入れとなります。
(注)その他、密輸品又は免税購入品と知りながら行った課税仕入れや居住用賃貸建物の取得については、仕入税額控除が制限されています。

No.6451 仕入税額控除の対象となるもの

■Q6:課税事業者が、インボイス制度の実施後に、新たな相手から仕入れを行う場合には、どのようなことに留意すればいいですか?

A:簡易課税制度を適用している場合は、インボイス制度の実施後も、インボイスを保存しなくても仕入税額控除を行うことができますので、仕入先との関係で留意する必要はありません。
 また、簡易課税制度を適用していない場合は、インボイス制度の実施後は、取引条件を設定するに当たり、相手が適格請求書発行事業者かを確認する必要があると考えられます。
 免税事業者からの仕入れは仕入税額控除ができないため、免税事業者から仕入れを行う場合は、設定する取引価格が免税事業者を前提としたものであることを、互いに理解しておく必要もあると考えられます。例えば、免税事業者である仕入先に対して、「税抜」や「税別」として価格を設定する場合には、消費税相当額の支払いの有無について、互いに認識の齟齬がないよう、ご留意ください。
 また、具体的な取引価格の設定に当たっては、取引への影響に配慮して経過措置が設けられていることなど、Q5の内容もご参照ください。

免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A

※引用:https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/download/duty_invoice_s01.pdf

※「中小企業診断士に聞こう企画」に関する記事は以下より

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

RELATED

PAGE TOP