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【アンケート】ビジネスパーソンの「待ち時間」意識調査の結果発表②。5年前よりもイライラを感じるまでの時間が伸び、気長へ⁉

シチズン時計株式会社(本社:東京都西東京市、社長:佐藤敏彦)では、「時の記念日」を記念し、日常生活のさまざまなシーンでの「待ち時間」について全国のビジネスパーソンを対象に調査しました。今回は、5年前の2018年に当社が実施した同様の調査との比較も加え、待ち時間に関する意識を探りました。パートⅠでは「待ち時間のイライラタイム」を紹介します。

🔳「気長」になった背景には3つの理由?

◎時の記念日
 1920年(大正9年)に生活改善同盟会によって制定。「天智天皇が671年6月10日に漏刻(水時計)を設置し、初めて人々に時を知らせた」という『日本書紀』の記載が由来で、この日が「時の記念日」とされました。

◎調査概要
期間:2023年4月7日~9日
方法:インターネットによる調査(インターネット調査会社を通じてサンプリング・集計)
対象:20代・30代・40代・50代の全国のビジネスパーソン400人

※文中・表内の百分率(パーセント)の数値は小数点第2位を四捨五入しています。そのため、合計が100%にならない(99.8%~100.2%)場合があります

(1)調査結果について
(2)待ち時間のイライラタイム

Q1:どのくらい待たされるとイライラしますか?

A<公共施設などのイライラタイム>

  • ①病院
  • ②役所
  • ③金融機関のATM
  • ④通勤時の電車の遅れ

B<日常生活のイライラタイム>

  • ①エレベーターを待つ
  • ②歩行者として信号を待つ
  • ③スーパー、コンビニのレジ待ち
  • ④ファストフード店で商品が出てくるまで
  • ⑤ランチタイムの飲食店での空席待ち
  • ⑥ランチタイム時、飲食店でオーダーした料理が運ばれてくるまで
  • ⑦居酒屋で最初の一杯が出てくるまでの時間
  • ⑧電話口で待たされる時間
  • ⑨国内のネットショッピングで購入した商品が自宅に届くまで

(3)覚悟の行列待ち

Q2:行列して順番を待つ時、待ち時間をどの程度覚悟しますか?

  • ①人気飲食店の入店行列待ち
  • ②テーマパークの人気アトラクション行列待ち
  • ③深夜タクシーの行列待ち時間

(4)ことわざでみる“辛抱”の待ち時間

Q3:「石の上にも3年」は、“我慢強く辛抱すれば必ず成功する”ということわざですが、あなたなら、“我慢強く辛抱”する時間が何年までなら耐えられますか?

🔳(1)調査結果について

◎イライラを感じるまでの時間が伸び、気長傾向に
 本調査では、「さまざまな場面・状況でイライラを感じるまでの限界時間」と「行列して待つ時に覚悟する時間」を聞いてみましたが、2018年に実施した同様の調査と比較すると、多くの項目で、イライラを感じるまでの時間が少し伸び、気長傾向になっていることが分かりました。

◎気長傾向の大きな理由(3つ)
①コロナ禍による時間意識・感覚の変化
 リモートワークの拡大など働き方の変化、外出や移動の自粛による対面時間の減少、自宅で過ごす「巣ごもり」時間の増加など、コロナ禍で社会活動がスローダウンしました。これまでとは異なる時間の流れ、生活リズムの中に身を置いたことで、無意識のうちに時間に対する意識や感覚が多少変化したのかもしれません。
②DX化に伴うオンライン予約やモバイルオーダーなどの普及
 コロナ禍により世の中のDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進み、オンライン予約やモバイルオーダーなどが普及しました。これにより、待ち時間があらかじめ分かるようになって心の余裕が生まれたことや、待ち時間を有効に使えるようになったことが気長になった一因と考えられます。
③スマートフォンなど携帯端末向けコンテンツの充実
 従来からスマートフォンなどの携帯端末が待ち時間中のイライラ解消に役立っていることは言われてきましたが、端末で視聴できる動画やゲーム、音楽など配信コンテンツが一層充実したことでスマートフォンの使用機会が増大したことも影響しているのではないでしょうか。

🔳(2)待ち時間のイライラタイム

Q1.どのくらい待たされるとイライラしますか?
 さまざまな場面・状況で、イライラを感じるまでの限界時間を聞いてみました。

A<公共施設などのイライラタイム>

①病院
・6割が「45分」が限界


 ある程度の待ち時間を覚悟しなければならないのが病院です。結果は「30分」が最も多く(36.3%)、次いで、「1時間」(26.0%)、「45分」(14.8%)と続きます。「45分まで」(「15分」~「45分」の合計)ですでに6割(60.4%)の人がイライラを感じています。2018年の調査でも、「45分まで」は61.1%とほぼ同じ。近年は病院側も待ち時間対策に力を入れていますが、「45分以内」がひとつの目安のようです。

②役所 
・トップは「15分」だが、「30分」と「30分超」の割合が増加→気長傾向


 役所の待ち時間は、「15分」(28.0%)でイライラするという人が最多でした。2018年調査と比べ、「5分」、「10分」の割合が減った一方、「30分」と「30分超」は増えており、少し気長になっています。「役所は待つ所」という認識が定着しているということでしょうか。最近はオンライン窓口予約を導入している自治体もありますが、まだ一部のようです。

③金融機関のATM
・「5分まで」に過半数(56.3%)がイライラ→気長傾向


 金融機関のATMの行列は「5分」(34.3%)がトップ。次いで「10分」(28.0%)、「3分」(22.0%)となりました。「5分まで」(「3分」と「5分」の合計)に過半数(56.3%)がイライラを感じていますが、2018年調査より「10分」以上の各時間が増えており、気長になっています。統廃合によるATM店舗の減少により、その分混んでいることもあり、並ぶのが当たり前という感覚になっているのでしょうか。また、キャッシュレス化が進み、ネットバンキングが普及していることで逆にATMに行くときは並ぶ覚悟ができているということかもしれません。

④通勤時の電車の遅れ
・「10分まで」に6割強がイライラ


「10分」(28.5%)がトップ、次いで「5分」(21.3%)でした。「10分まで」(「3分」~「10分」の合計)では6割強(62.6%)がイライラを感じており、2018年調査(66.8%)とほぼ同じです。日本の鉄道は定刻運行が当たり前になっているため、慌ただしい通勤時に電車が10分遅れると致命的です。

B<日常生活のイライラタイム>

①エレベーターを待つ
・6割強が「1分~1分超で」イライラ


 エレベーターは「1分超」(37.0%)と「1分」(26.5%)が多く、この2つを合わせると6割を超え(63.5%)ました。エレベーター待ちは「1分~1分超」が限界のようです。

②歩行者として信号を待つ
・6割半が「1分~1分超」でイライラ →気長傾向


 イライラし始めるのは「1分超」(42.5%)と「1分」(24.0%)が多く、この2つを合わせると6割半ば(66.5%)を占めます。
「1分超」は2018年調査から10ポイント増加(32.5%→42.5%)しており、気長になっています。信号待ちの際、スマートフォンを見ている人が多く、また、残り時間を目盛り表示する信号を目にすることも多くなってきましたので、その分気長になったということかもしれません。

③スーパー、コンビニでのレジ待ち
・「5分」と「5分超」が増え、買い物客は気長に?→気長傾向


 スーパーでのレジ待ち時間は「5分超」(27.8%)、「3分」(25.8%)の順でした。2018年調査と比べ、「5分」と「5分超」が増えました。
 ちなみに2018年調査では「3分まで」に61.1%がイライラを感じましたが、今回は50.0%に減っています。スーパーでのレジ待ちは気長になったようです。
 コンビニは「3分」(27.3%)がトップで、「3分まで」(「30秒」~「3分」の合計)に76.4%がイライラを感じます。同じレジ待ちでも、スーパーよりもコンビニの方がイライラしはじめるのが早いようです。2018年調査と比べ、「5分超」が増え(9.3%→13.5%)ており、コンビニでも若干気長になったと言えそうです。
 コロナ禍で小売店舗は入場制限や営業時間の短縮を余儀なくされました。そのため「まとめ買い」をするケースも起こるなど長いレジ待ちが普通になりました。このことに慣れたことが気長になった要因かもしれません。

④ファストフード店で商品が出てくるまで 
・「5分超」がトップ。過剰なスピードは求められず→気長傾向


 注文すればすぐに出てくるというのがファストフード店のイメージですが、結果は、「5分超」が43.8%でトップ。次いで「5分」(22.3%)でした。ちなみに「2分まで」(「30秒」~「2分」の合計)は16.9%と少数で、それほど早さが求められていないことが分かります。2018年調査と比べ、「5分超」が約16ポイント増え(28.0%→43.8%)ており、気長になっています。
 スマホなどの端末からメニューの注文や決済ができるモバイルオーダーシステムの導入が進んでおり、利用者はあらかじめ待ち時間が分かることから、その分余裕が生まれ、気長になっているとも考えられます。同じ「5分」でも知って待つのと、知らずに待つのではイライラ度は違ってきます。

⑤ランチタイムの飲食店での空席待ち
・「15分超」がトップ→気長傾向


 ランチタイムの飲食店での空席待ちは「15分超」(41.3%)がトップでした。時間に限りのある昼休みを空席待ちに使えるのはせいぜい15分程度ということのようです。一方、「15分超」は2018年調査から約12ポイント増え(28.8%→41.3%)ており、空席待ちもやや気長になっているようです。
 外出自粛やリモートワークにより外食の機会が減っていたこともあり、その反動で、外食できる喜びが「ある程度長く待っても構わない」という感覚につながっているのかもしれません。また、SNSの普及でお店の評価がすぐ分かる時代になっており、「評判の良いお店は長く待つ価値がある」と考える人が増えていることも考えられます。

⑥ランチタイム時、飲食店でオーダーした料理が運ばれてくるま
・「15分まで」に6割近くがイライラ→気長傾向


 ランチタイムで料理が運ばれるまでの時間は「15分」(28.3%)がトップ、次いで「10分」(24.3%)でした。「15分まで」(「5分」~「15分」の合計)に6割近く(57.4%)がイライラし始めますが、2018年調査と比べ「20分」以上の各時間が増えており、こちらも気長になっているようです。
 SNSや動画、ゲームなど、待ち時間のスマートフォン利用がイライラ解消につながっているのではないでしょうか。また、飲食店の人手不足を理解していることも理由かもしれません。

⑦居酒屋で最初の一杯が出てくるまでの時間 
・「5分」を超えるとイライラ→気長傾向


 最初の一杯が揃ってからが飲み会の始まりです。結果は、「5分超」(33.5%)、「5分」(30.3%)の順で、2つを合わせると6割を超え(63.8%)ます。
 2018年調査と比べ、「5分超」が12ポイント近く増えており、若干気長になっています。こちらも飲食店の人手不足を理解していることが理由かもしれません。

⑧電話口で待たされる時間
・電話の保留は30秒。長くて1分以内に→気長傾向 


「少々お待ちください」と電話口で待たされるケースがありますが、どのくらいが我慢の限度なのでしょうか。回答は「1分」(31.8%)、「30秒」(23.3%)、「1分30秒」(21.8%)に集中しました。
「30秒まで」(「5秒」~「30秒」の合計)に4割近く(38.2%)、「1分まで」(「5秒」~「1分」の合計)だと8割近く(78.5%)がイライラしています。電話の保留は30秒、長くても1分以内が目安になりそうです。
 2018年調査では「30秒まで」で半数を超えて(51.1%)いましたので、少し気長になりました。メールやチャットなどネット経由の問い合わせが増えてきたことで、逆に「電話は待つもの」という認識が一般化したのかもしれません。

⑨国内のネットショッピングで購入した商品が自宅に届くまで
・利用者は意外と気長。「7日超」が倍増 →気長傾向


 コロナ禍で利用が大きく進んだネットショッピング。「同日配送」など配送時間のスピード競争が激化していますが、結果は「7日超」が3割(30.3%)でトップ。次いで「3日」と「5日」が共に18.3%で続きました。一方、「同日中」は0.8%とごくわずか。「1日」(3.3%)と「2日」(5.5%)も少数で、利用者はそれほどスピードを求めず、気長に構えていることが分かります。
 2018年調査でも「同日中」~「2日」は少数派で、気長傾向が見られましたが、今回、特に「7日超」が倍近くに増えて(16.0%→30.3%)おり、一層気長になったようです。コロナ禍で家時間が長くなったことや「置き配」が進んだことで、かえって時間を気にしなくなったのでしょうか。配送業者のドライバー不足という状況を利用者が理解しているということ言えるかもしれません。

引用元:PR TIMES(https://prtimes.jp/

待ち時間をポイントに変換するサービスの記事は以下より

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