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飲食店の目の前にも、両隣にも、飲食店?! 密集し”すぎる”台湾の飲食店事情

現在は、ネットを通じて海外の食生活やファッションの情報が簡単に手に入るようになっている。とは言え、「あなたの知らない世界」はまだまだある。事業に役立つかもしれない事象、あるいはそうとも言い切れない面白トピックスを紹介する!

「常識を疑う」姿勢こそイノベーションには必須etc……、常識を疑う姿勢についての論調は数多くあります。コラムと異なり、このシリーズでは日本の非常識が世界の常識、そんなリアルを紹介していきます。初回は台湾における「過密する飲食店」について。

 向こう三軒両隣という言葉がありますが、このすべてが飲食店なんてこと、日本ではまずないですよね。ところがこれ、台湾の都市部ではごくごく一般的に見られる光景です。飲食店多すぎですよね‼

 日本人的感覚で考えれば「そんなに飲食店ばかりが競合したら売上下がって総潰れだ!」と考えるのが普通。ところが台湾ではそうでもないようです。異なる考え方のポイントが「衝動買い」や「ついで買い」の助長。

 台湾人って基本的に「おいしいものをいろいろ食べたい!」という願望が強い。なので一食の食べ方として、A店で主食を買って、B店でおかずを買って、C店で飲み物買って食べる、みたいな食べ方が普通。でもその時、あちこちの店に移動するのは、こだわりがあったとしても面倒くさいですよね。

 そこにつけ込めるのが台湾の「飲食店密集作戦」です。仮に、密集の中のA店で主食を買って、その横にちょうど自分の欲しかったおかずを売っている店があったなら、たまたま横の店で売っているおいしそうなおかずに目を奪われたなら、自分の店の商品を買ってくれるチャンスが生まれるよね‼ 台湾の飲食店はこう考える、とのこと。

▲滷(ルー)は「煮込む」。お客が選んだ具材をお店の人が鍋で煮てくれる


 同じ食べ物でも平気で隣合って販売します。ちなみに写真の滷味(ルーウェイ。台湾の煮込み屋台グルメ)、片方は温かいもの、片方は冷たいもの、を売っています。「冷たい⇔温かい」への心変わりを待っているんでしょうね!

 この「衝動買い」や「ついで買い」について、もちろん日本とは食文化が異なるので、そのまま応用することはできないと思いますが。ワタシも日本でのサラリーマン時代に、昼ごはんにカレーを食べに出かけたのに中華を食べて帰って来た、な~んてことはザラにありました(笑)。何かの参考になれば幸いです。

「今回は台湾の食文化の象徴?」とも言える密集する飲食店の事例をご紹介しました。

 このコーナーでは、日本ではなかなかお目にかかれない商習慣を見つけて紹介していきます。合言葉は「常識を疑え!」。今後にご期待ください。

 ご精読、ありがとうございました‼

◆著者プロフィール◆
SUKESAN/著名メッセンジャーアプリの立ち上げに携わるなど、多くのWEBサービスの立ち上げからサービス成長までを担ってきたプロデューサー。WEB業界歴は20年以上。今は住まいを台湾に移し新たなビジネスの可能性を模索中。趣味:ロードバイク


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