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【商売繁盛】常連客をまず大事にし、余力で新規客を獲得する。これが繁盛店になる勝利のセオリー

マーケティング論やビジネス論には比率を使った法則が散見される。「1対5の法則」もその一つ。集客を考えた時、新規の顧客を掘り起こすべきなのか、既存顧客の維持に注力すべきなのかと悩んだ時の参考になるこの法則を知ってほしい。

🔳新規客より既存の客を大事にすべし⁉

 いらっしゃい!

「1対5の法則」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

 マーケティングにおける1対5の法則は「新規顧客を獲得するためには、既存顧客を維持するための5倍の労力を要する」(フレデリック・F・ライクヘルドが提唱)ということを示している。
 コンスタントな集客を考えた時、新規顧客を掘り越すよりも既存顧客を満足させることに注力したほうがベターなケースがあるということだ。優れたカスタマー・サービスの重要性を指摘しているとも言える。具体的な施策としては、購入に応じたポイントや特別オファーを購入者に提供したり、パーソナライズされたコミュニケーションを通じて顧客と良好な関係を築いたりすることが挙げられる。

 顧客を囲い込むことに注力するメリットは労力配分の最適化だけではない。見逃すべきではない長期的なメリットがある。

 店舗やブランド、商品やサービスなどに高い愛着を持つ顧客を指す『ロイヤル・カスタマー』(常連客)はリピート購入してくれるだけでなく、友人や家族に紹介してくれたりする可能性が高い。また、否定的なフィードバックを目にしてもブランドを擁護し、肯定的な意見を広げてくれる傾向も見られる。自然とブランドを広告してくれるのだ。

▲顧客を大事にすることで大きなリターンを得られる/Pexels:Amina Filkins

 米国のコンサルティング会社『ベイン&カンパニー』は「ロイヤル・カスタマーになってもらえれば、彼らには初回購入額の10倍の価値がある」と説いている。

 彼らに限らず、顧客維持を優先することで持続的な成長と成功のための強力な基盤を構築できるという意見は多く見られる。だが、新たなビジネス・チャンスも追い求めなくていいと言っているわけではない。要はビジネスがどのステージにあるか、あるいはコストとリターンを考慮した上でバランスすべきことであり、がむしゃらに新規顧客発掘に注力すればいいということではない。

靴
▲『ザッポス』は靴を中心としたECで発展した

🔳徹底した顧客サービスで購入者の心を鷲づかみ!

 アメリカ合衆国の『ザッポス』(zappos.com)という企業のアプローチを紹介しよう。

 ザッポスは1999年に創業した靴を中心とするアパレル関連の通販小売。翌2000年には160万ドルの売り上げを記録し、2001年には860万ドルまで売り上げを伸ばした。その後も右肩上がりの成長を遂げ、2008年には早くも売り上げが10億ドルを突破した(2009年7月からアマゾン・ドット・コム傘下)。

 ザッポスの急成長を支えたのが卓越したカスタマー・サービスと言われている。寛大な返品ポリシーやきめ細かいサービスなどによって顧客のニーズにいつでも対応することでロイヤル・カスタマーの育成に成功したのだ。

 ザッポスの神対応に関する数ある逸話の中から一つを紹介しよう。

 足の治療を受けていた女性客が自身の変化した足にフィットする靴を買うために6足の靴を購入したが、残念ながら合わずにすべての返品を決断。この女性がザッポスのサービスセンターに連絡して事情を話すと、担当者が早期回復を祈って花束を送っただけでなく、彼女が素早く靴を購入できるように「迅速配達」に無料でアップグレードした。最終的に彼女はフィットした靴と大きな満足を手にし、ザッポスは多くの支持者を得た。

 誰もがまねできるサービスではないかもしれないが、心に留め置いて損のないエピソードだろう。

 最後に、ザッポスの創業者であるトニー・シェイの言葉を紹介する。
「我々は靴の販売を通じて価値ある体験を提供する企業だ」

 ありがとうございました!

参照:
https://www.zappos.com/
https://simplify360.com/about-simplify-360/
https://www.bain.com/
https://www.goodreads.com/author/quotes/3064249.Tony_Hsieh

Z世代の「タイパ意識」に関するアンケートの記事は以下より

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