「どうやったら店のことを知ってもらえるのだろう?」、「どうしたらサービスの良さを理解してもらえるのだろう?」と悩んでいる店舗事業者は少なくない。「あなたに合った方法はこれです」とは簡単には提案できないが、代表的な手法を簡単に紹介する。頭の中を整理するのに役立ててほしい。
🔳顧客と良好な関係を築くように継続する
いらっしゃい!
店舗事業の集客でも人々に認知されることが商売繫盛の第一歩。当たり前だが、「ある店舗」の存在をAさんが知らなければ、Aさんにとって「ある店舗」は存在しないも同然である。いくら美味しくても、いくらサービスが優れていても、だ。「優れていれば、口コミで知られる」というのはあまりにも人任せだろうし、流通する情報量が以前とは比べ物にならないほど大量になった現代では心許ない。優れたサービスを提供するが第一義であるにしても、知名度を上げることを怠るべきではない。
認知獲得の手法を箇条書き的に紹介する。目次として活用してほしい。
ロゴ:レストランのアイデンティティーとテーマを反映したロゴを作成する。視覚に訴えることを重視。ショップカードやメニュー、看板といった目のつく場所に掲出する。ブランディングに含まれる
一貫したテーマ:店舗の掲出物(メニューも含む)からSNSへの投稿まですべての露出物において一貫したテーマを持たせる。「トンマナ」(トーンとマナー)を統一する
ホームページ:メニュー、場所、営業時間、連絡先など、必要な情報を掲載した使いやすいホームページを作成する。正確な情報を掲載するように随時、修正。不正確な情報は極力、避ける。例えば、「行ってみたら休業」というのは顧客離れの大きな要因になりかねない
SNS:インスタグラム、フェイスブック、ツイッターなどのプラットフォームを活用して店舗を紹介。最新情報を共有し、顧客と交流する
好意的なレビューを活用:口コミサイトやGoogleビジネスプロフィールに顧客がポジティブなレビューを残したくなるように努める。もっとも、好意的なレビューを買うフェイク・レビューは厳に慎む(景品表示法違反となる可能性がある)
ブログ投稿:飲食店であれば、ブログを通じてレシピやシェフのプロフィールを紹介。また、店舗運営の舞台裏などを書いてもいい。大事なのは魅力的で適切なコンテンツを顧客と共有することであり、顧客に親近感を抱いてもらうこと
Eメール・マーケティング:顧客のメールアドレスを取得してメールリストを作成。最新情報やプロモーション、期間限定のサービスなどを適宜配信して顧客の関心を引きつける。当然ながら個人情報の管理には十分に配慮しなければならない。
Eメール・マーケティングには、メールマガジン以外にも『ターゲティング・メール』や『ステップ・メール』、『リターゲティング・メール』といった手法がある。メールマガジンは全顧客を対象とし、キャンペーンや新商品の告知などに利用。ターゲティング・メールは、誕生日の近い人や特定地域の人へ限定クーポンなどを送る。ステップ・メールは、複数のメールを段階的に配信する手法。資料請求者には追加の情報発信、商品購入者にはサンキュー・メールやアンケートなどのようにユーザーの段階に合わせたメールを適切なタイミングで送信する。リターゲティング・メールは、条件に該当するユーザーへ条件に適した内容のメールを配信。例えば、「商品ページを見たユーザーにクーポンを送る」、「カートに商品を入れたままのユーザーにリマインドする」といったものが該当する
MEO:検索結果で上位に表示されるようにオンライン・プレゼンスを最適化(MEOとはMap Engine Optimization:地図エンジン最適化)
🔳認知度アップと集客力アップに正解があるとは限らない
ロイヤルティ・プログラム:顧客にリピートしてもらうためにロイヤリティ・プログラムを実施する。割引、無料サービス(プレゼント)、特別なイベントへの限定参加券など、顧客に特典を与える
イベントとプロモーション:新規顧客を獲得するための特別イベントやプロモーションを開催。『テーマ・ナイト』、『ハッピー・アワー』(時間限定サービス)、『ホリデー・スペシャル』(休日限定のサービス)などが当てはまる。なお、テーマ・ナイトとは、特定のテーマを決めて実施するイベント。例えば、ハロウィン・テーマ・ナイトを開催する場合、ハロウィンにちなんだ衣装の着用を参加者に求めてもいい
写真とビジュアルの工夫:ホームページやSNSに投稿する写真を高品質にする。特に飲食店にとっては視覚的なアピールが重要になる(食べてみたいと思わせる)。奇をてらう必要はないが、目を引く工夫はあったほうがいい
顧客とのエンゲージメント:寄せられたものが肯定的であっても否定的であっても、顧客のレビューやフィードバックには迅速に対応する。顧客満足へのコミットメントを示すことが信頼につながる
従来型の広告:事業のターゲットや客層(年齢)を検討し、必要であればチラシを配ったり、地元のラジオやテレビなどでCMを打ったりする。伝統的な広告が効果的なケースもある
コラボレーション&パートナーシップ:地元企業やインフルエンサーと提携し、クロス・プロモーションを実施。共同イベントやプロモーション、特別オファーなどを提供する
インフルエンサー・マーケティング:地元のインフルエンサーやフード・ブロガーと協力してレビューしてもらう。彼らからの好意的なレビューや推薦はより多くの人々への訴求を可能にする
コミュニティーへの参加:地域イベントへの参加や地元で活動するスポーツチーム(少年団でもいい)をスポンサードすることも認知度と好感度アップにつながる。地域社会に貢献していることをアピールして来店を促す
手法の数々を羅列した中から自分の事業や業態、営業拠点に合致した方法を吟味してほしい。もちろん、試行錯誤は必要になるだろうが、手当たり次第というのは効率が悪いし、効果が出る前に変え続けるという悪循環に陥りかねない。また、「唯一の正解がある」と思うべきではないだろう。効果的な戦略は、いくつかの手法をミックスした結果として生まれることが多いからだ。戦略に微調整を加えながら、そして顧客とのキャッチボールを繰り返しながら事業に合った認知アップと集客力アップの手段を編み出してほしい。
ありがとうございました!
参照:
https://restaurant.eatapp.co/blog/restaurant-marketing-strategies
※SEO改善に関する記事は以下より
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