寒さが厳しくなる中、店舗事業者を悩ましそうなのが暖房費の上昇だ。節電を優先して顧客に寒さを強いれば、顧客満足度は低下する。二律背反する中、手ごろな打開策はないのだろうか? ダイキン工業株式会社が実施したアンケートから「できそうな工夫」を紹介する。
🔳基本的な節電のポイント
エアコンの節電における基礎知識は「空気の通り道をふさがない」と「エアコンの心臓と言われる圧縮機に負担をかけないこと」である。各ポイントを解説していこう。
🔳「空気の通り道」をふさがない①:室外機周辺をスッキリさせる
空気の熱を集める室外機にとって空気の通り道は非常に大切。室外機周辺に障害物があり、吸込口や吹出口がふさがれると、熱を効率的に集めることができず、無駄な電力消費を引き起こす。障害物がない場合でも、室外機の周りに雪が積もって吸込口や吹出口がふさがれることがある。注意が必要。室外機の周辺はすっきりさせて余計な物を置かず、障害物は取り除くようにしたほうがいい。
🔳「空気の通り道」をふさがない②:フィルターにホコリをためない
暖房時、エアコンの室内機は部屋の冷たい空気を吸い込み、暖かい空気にして送り出すことで部屋を暖かくする。エアコンのフィルターにホコリがたまっていると、熱交換器を通る空気の量が減り、熱を送り出す効率が下がる。その分、電気代がかかる。空気の通り道をふさがないように2週間に1回を目安にしてフィルターの定期的な掃除を心がけるといい。例えば、エアコンのフィルターを1年間掃除しないと、消費電力が約25%も無駄になると言われている。このデータからも、フィルター掃除は節電に効果を発揮することが分かるだろう。
🔳「エアコンの心臓」にかかる負担を減らす節電の工夫!
空気中の熱を集めて運んで放出するのに必要な「冷媒」を循環させているのがエアコンの心臓とも言える「圧縮機」。圧縮機は室外機に内蔵されている。節電には、エアコンの消費電力の約80%を使っている圧縮機の負担を抑えることが肝になる。
🔳「エアコンの心臓」にかかる負担を減らす節電の工夫!①:スイッチのオン&オフは控えめにする
エアコンのスイッチを入れたあと、室内を素早く暖めるために圧縮機は勢い良く動いてより多くの熱を運ぼうとする。室内が適温になったら、その状態を維持できる程度に力を落として安定運転を続ける。そして室温が下がってくると、圧縮機は再び活発に動き出す。スイッチのオン&オフを繰り返すと、温度の上下幅が大きくなって圧縮機への負荷が高まる頻度が増え、その分、多くの電力を消費する。
ダイキンの実験では、30分程度の外出なら、1度オフにして再びオンにするよりも「つけっぱなし」のほうが節電につながる結果が出ている。エアコンの頻繁なオン・オフはなるべく控えたほうがいいだろう。
🔳「エアコンの心臓」にかかる負担を減らす節電の工夫!②:「風量自動」で効率的に運転
節電しようと風量を弱めに設定していると、熱交換器を通る空気の量が減り、室内に送り出す熱の量も減る。その分、圧縮機に負担がかかり、余計な電気を使うことになる。一方、風量を自動にしておくと、スイッチを入れられたエアコンはどんどん熱を室内に運び、素早く部屋を暖めようとし、必要な分だけ室内の熱を増やしたら(温度を上げたら)部屋の温度を維持できるように安定運転を続ける。風量自動は、より効率的な運転で圧縮機の負担を軽減できる。エアコンは基本的に「風量自動」にすべきなのだ。
◎WEBコンテンツ「エアコンのしくみと電気代の関係『暖めるしくみ』編」
URL:https://www.daikin.co.jp/air/life/mechanism
◎調査概要
調査名:エアコン暖房の節電に関する実態調査
調査期間:2023年10月12日(木)~10月14日(土)
調査対象:全国の男女528名
調査方法:スマートフォンリサーチ
参照:
https://www.daikin.co.jp/air/life/mechanism
https://www.daikin.co.jp/air/life/electricbill
https://www.daikin.co.jp/air/life/laboratory
https://www.daikin.co.jp/air/life/electricitysaving
引用元:「ダイキン調べ」
※冬場の洗濯に関する耳より情報は以下より
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