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コラム

【連載⑫】飲食店の集客アイデアを探るー当メディアの記事から事例をピックアップし、掘り下げてみる

気づけば当メディア、OPENから一年が経とうとしている。運営の皆様、おめでとうございます!
ところで。メディアを一年も運営をしていると、相当数のコンテンツがストックされてくるもの。せっかくのコンテンツなので、今回はそれらを見渡しつつ、飲食店の集客アイデアとなりそうなヒントをピックアップ。WEBツールを使いながら、そのアイデアの種を掘り下げていこうと思う。

当メディアの記事の中から店舗レポート記事をピックアップし、集客アイデアを探る

今回ピックアップするのは先月(24年6月)に公開されたコチラ(博多の「空白地帯」のコーヒー店がくゆらすこだわりの味の裏側)の記事。博多の人気カフェをピックアップ。実際にスタッフが店舗を訪問し、店主にお話を伺ったインタビュー記事となっている。

少々手前味噌にはなってしまうが、こういう「店主=店舗経営者の生の声」は同じく店舗経営をしている方にとって、ヒントとなる点が非常に多い情報となるのではないか。なお、店舗を訪問してのインタビュー記事は他にも数多く存在するので、気になる方はサイト内のメニュー「店舗訪問」から確認してほしい。

飲食店の集客アイデア①:お店のコンセプトは簡単に曲げない

さて、話を元に戻そう。こちらの博多のお店、詳細は記事本編に譲るのだが、とにかく「コーヒーへの強いこだわり=コンセプト」が感じられ、それが結果として経営を軌道に乗せる一因となったように見える。

味を再現するために店で使用するコーヒーグラインダー、エスプレッソマシンなども、すべてサザで使用されているものを準備した。費用はその分かかったが、味の再現のための出費は惜しまなかった

博多の「空白地帯」のコーヒー店がくゆらすこだわりの味の裏側(お店の学校)

筆者はコーヒーに詳しくなく大変恐縮であるが、この”サザ”の味にこだわるコーヒー店、というのがこのお店のコンセプトなのだろう。

「飲食店が少ないのでランチを提供すればビジネスマンの入店が期待できるだろうとは思いましたが、やはりまずはサザの味と香りを楽しんで頂きたい。だからカフェ専門で行くという当初の方針のままで続けることにしました」

博多の「空白地帯」のコーヒー店がくゆらすこだわりの味の裏側(お店の学校)

開店当初、お客様がなかなかお店に足を運んでくれない。そんな状況でも、初志貫徹。お店のコンセプトにこだわり続けたようだ。そして、その結果として

ビジネスマンはなかなか振り向いてくれなかったが、コーヒー好きのOLや近隣に住む高齢者、若いカップルなどが訪れるようになった

博多の「空白地帯」のコーヒー店がくゆらすこだわりの味の裏側(お店の学校)

となったとのこと。コンセプトへのこだわりを最後まで捨てなかった結果、コーヒーのファンをしっかり獲得することに成功したように見える。

お店のコンセプトは簡単に捨ててはいけない、という好事例であろう。

飲食店の集客アイデア②:お客様の声=ニーズに耳を傾け、変えるべきは変える

もう一つ、筆者が気になったエピソードがこちらである。

経営が安定化しはじめたのは夜の営業を延長してからだ。オープン当初、夜9時までの営業だったが現在は11時まで閉店時間を延ばした。

博多の「空白地帯」のコーヒー店がくゆらすこだわりの味の裏側(お店の学校)

「お酒飲んだ帰りにコーヒーを飲みたいから、もっと店を開けておいて欲しい」
 そんな声に後押しされたのもあるが、実際、夜にコーヒーを注文する客が多かったのも事実だ。

博多の「空白地帯」のコーヒー店がくゆらすこだわりの味の裏側(お店の学校)

曲げないコンセプトの一方で、「お客様の声=ニーズ」に耳を傾け、変えられるところは柔軟に変えているのだ。そしてこれが、結果として売上向上に寄与したとのこと。

やはりお客様の声というのはとても貴重。店舗に限らず、サービスを運営するうえでの宝物である。

飲食店の集客アイデア③:顧客ニーズの裏付けにWEBを使う

ところで、そんなに夜カフェ需要ってあるものなの? と気になった筆者は「夜カフェ」というキーワードをGoogle検索に掛けてみた。すると、

▲「夜カフェ」と検索窓に入力すると、関連する検索語がズラリ。地域との掛け合わせが多い、ということは日本各地で、かなりの需要があると言えそうだ

夜カフェ関連の検索語。とくに地域との掛け合わせがダダンとおすすめされる。これは「夜カフェ」というものに対するニーズが世の中に一定数、存在している証拠だ。

そうと分かれば、「夜カフェ」という検索語の検索回数も確認してみる。

新宿の、ではあるが、月あたりの検索回数は1万に迫ろう、という数字。記事で紹介されているカフェは福岡だが、それでもおそらくは、この数字の1/10程度の数字にはなるはずだ。これだけの数字があれば、ニーズとして無視はできない。

ちなみにこの数字、同じ新宿における「焼き鳥」との掛け合わせの検索回数の1/4強。これは夜カフェに対する現時点での需要としても、かなりの高さと見て取れたが、いかがだろうか??

まとめ

繰り返しとなり誠に恐縮ではあるが、今回の記事では飲食店の集客アイデアという課題に対し、

  • 店舗経営者の生の声にはヒントとなる点が非常の多いのではないか
  • 生の声のなかに気になる事象があれば、検索などを使ってヒントを客観的に分析できる

こんなポイントについて、弊社メディア内の事例を披露しつつお話をさせていただいた。

もちろん当メディアに限らず、店舗経営者の生の声というのは至るところで確認できるはず。そういった声に、スマホやパソコン一つあれば誰でも容易にアクセスできるのがWEBの利点でもある。そしてまた、検索やSNSといったツールを使えば、気になる事象を客観的に捉えることだってできる。

飲食店の集客アイデアの話に限らず、今回の話をきっかけとして店舗経営にWEBをうまく活用されること。そして本メディアがその一助となることができれば幸いである。

◆著者プロフィール◆
SUKESAN/著名メッセンジャーアプリの立ち上げに携わるなど、多くのWEBサービスの立ち上げからサービス成長までを担ってきたプロデューサー。WEB業界歴は20年以上。今は住まいを台湾に移し新たなビジネスの可能性を模索中。趣味:ロードバイク

※「集客アイテム」に関する記事は以下より

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