コラム

台湾・路地裏の人気店が数多く生まれる事情と、生き残りに向けたSNS戦略(下)

前回の記事で、台湾において路地裏の人気店が多い理由についてお伝えした。とはいっても路地裏は路地裏で、「裏」は人目につかないもの。店を作っただけでは、誰にも知られることなく「秘密の名店?」のまま終わってしまう。そうならないために必要なのが、SNS。今回は路地裏で生き残るために必要なSNS戦略について解説していく。

さて、前回のおさらい。紹介する人気店は、こんな立地だ。

見ての通り、住宅街のど真ん中。しかも、とても小さなお店で一見さんでは見逃してしまいそうである。

なので、お店の前にはしっかりと「OPEN!」と書いてある。

 

さてこの人気店、中に入ってみると早速上手なSNS戦略が見て取れる。

お店のハッシュタグをオシャレな雰囲気で飾っている。お店の名前を忘れても、これで検索すれば一発である。

 

まず筆者の目に飛び込んできたのがこれ。室内の装飾として、ハッシュタグをオシャレに飾っているのだ。このご時世、単に店名を書くよりもお店がSNSで使用しているハッシュタグを認知させたほうが、お店の魅力を伝える点で有効。お店の雰囲気を創り、そして伝える。うまいやり方だ。

さらに、来店する前に興味を獲得できるか? というフェーズでもアイデア賞ものの手法を取っている。それが、これだ。

 

これはGoogle Mapのお店情報であるが、注目すべきは、お店の名前の後のかっこ書き。漢字の意味でおよそ理解できるはずだが、一応日本語訳を付けると「休みは不定期、詳しくはインスタ・Facebookのポストを見てね」である。うまいなぁ。

何がうまいのか、というと。これを見た時点でお店に興味を持った人は、お店のインスタやFacebookを見る・フォローするより他ないから。自分の興味のある・行ってみたいお店が、もし行った日にお休みだったら嫌に決まっているわけで。店舗の休日を把握する、というSNSのアカウント閲覧・フォローの必要性を生み出しているところがうまいのだ。

SNS(これはインスタ)を見ると、ストーリーでしっかりと営業情報が公開されていた。しかしお店の雰囲気同様、ポストもオシャレだ。

 

しかもこのやり方は「お客様からの高い評価=評点」とその数を稼げば稼ぐだけ、効果を発揮する。単にお店の名前の横に「こう書いておくだけで」である。

これはあくまで一例ではあるが、このようにSNSを上手に活用した事例というのが他にも多く存在する。機を見て、他の事例も紹介していきたい。

ちなみに。お店のコーヒーやスイーツも、「うまかった」のは言うまでもない。

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