今やInstagramは写真投稿を行うにとどまらず、フィード・ストーリーズ・リール・ライブ配信など、多彩な機能を持つSNSへと進化しています。これらの機能を上手に活用することで、飲食店はお店の魅力を多面的に表現することが可能となり、結果として顧客との接点を増やし、効果的に集客を伸ばすことができます。
特にユーザーとリアルタイムかつ双方向の接点を持つこと、また動画を活用したコンテンツによる訴求力は、ぜひとも活用いただきたい機能です。本記事では、Instagramの各機能をどう活用すれば飲食店の集客に貢献するのかを、具体例を交えて解説します。
Instagramの集客力を引き出す!基本機能と活用のポイント
Instagramには多彩な機能があり、プロモーションの目的に応じた機能の上手な使い分けがそのまま、店舗への集客の大小につながります。
まず、フィード投稿(いわゆるInstagramでの一般的な投稿。ここでは写真の投稿を中心としたもの、と定義)は店舗の「名刺」とも言える存在。料理の魅力や店内の雰囲気を丁寧に伝えることで、アカウント(イコール、ここではあなた様の店舗)全体の印象を高めます。
ストーリーズは24時間で消える短期的な投稿ですが、その日の出来事やその日の限定メニュー、空席情報などリアルタイム性の高い情報発信に最適です。また、ユーザー(主にフォロワー主に)が投稿にコメントを行う=メッセンジャーを介してお店とコミュニケーションを取る となるため、上手にコミュニケーションを取ることでお客様との距離を縮める役割も果たします。
ショート動画の「リール」やライブ配信「インスタライブ」は、動画を使用したコンテンツ。伝えられる情報量も増えるため、お客様のお店に対するエンゲージメントを高める強力な武器です。いわゆる”映える”演出や臨場感あふれる映像を心がけることで、店舗の印象をより深く印象づけることが可能になります。
以上の機能には、お店の伝えたい内容・雰囲気によって適した使いどころがあるため、プロモーションする目的に応じて適切に使い分けることが必要です。
ストーリーズで“今”を伝える! ファンを育てるカギは日常的な発信に
ストーリーズは気軽に投稿できるうえ、フォロワーの目にも留まりやすいのが大きな特徴。画面上部の目立つ位置にお店のアイコンとして表示されるため、タイムラインに流れるフィード投稿よりも視認性が高いのが特徴です。
飲食店では、日替わりメニュー、混雑状況、営業時間の変更、スタッフのつぶやきなど、その日起こったリアルタイム性の高い情報を発信するのに適しています。特に、日替わりメニューなど、その日に食べられるものを発信するのは効果的。フォロワーにとって必要性の高い情報を発信することでフォロワーとの継続的な接点が生まれ、結果として店舗への親近感や信頼感が育ちやすくなります。
また、アンケート・質問・投票スタンプなどの機能を使えば、フォロワーとの双方向コミュニケーションが可能です。例えば「今日のメニューお気に入りどっち?」と質問して投票を募ることで、メニュー作りへの参加している感を演出でき、お店へのエンゲージメント獲得にもつながります。またハイライト機能を使えば、重要なストーリーズをプロフィールに残すことも可能です。
リールでバズを狙え! ショート動画で魅せる料理と店内の魅力
リールは、最大90秒(一部のアカウントでは最大180秒)のショート動画を作成・投稿する機能です。Instagramの「発見」タブに優先的に表示されるため、フォロワー以外の潜在顧客にリーチする確率が上がるのが最大のメリットです。
飲食店での活用例としては、料理の調理風景や盛り付けシーン、スタッフの笑顔、店内の雰囲気などをテンポよく編集し、流行りの音楽と組み合わせて投稿するのが効果的です。ここでいわゆる”映える”演出を意識することで、リールからのフォローや来店につながることもあります。
動画制作のポイントは、とにもかくにも冒頭3秒! 冒頭3秒でユーザーを引き込むこと。投稿はカンタンにスワイプできるため、気にならない動画ならユーザーはすぐに離脱してしまいます。最初にインパクトのある映像やテキストを入れ、少しでも「おっ!」とスワイプする手を止めてもらう、そんな動画を心がけるのがおすすめです。
また、投稿する曜日や時間帯によって再生数が変わることもあるため、投稿タイミングも意識しましょう。
インスタライブでファンとリアルタイムに交流!
インスタライブは、フォロワーとリアルタイムに交流できる機能で、飲食店の「生の魅力」を届けることが可能なツールです。ライブ配信では、店舗の舞台裏や調理風景、新メニューなどの紹介をしつつ、それらに対する視聴者からの質問にリアルタイムで答える、といった内容をよく見かけます。
例えば「本日のランチメニューを紹介します」といった配信や、開店前の仕込み風景をライブで見せることで、お店やそのオーナーさん・店員さんに対する親近感を生むことができるでしょう。また、ライブ終了後は動画をアーカイブとして保存できるため、ライブ配信を見逃したユーザーにもリーチすることが可能です。
さらに、事前に「◯日×時にライブ配信します」と告知すれば、イベント的な盛り上がりも演出することも可能です。クーポン配布やプレゼント企画と組み合わせることで、フォロワーの参加意欲も高まり、集客につながります。
なおライブはトーク力が試される場でもあること、また通信・回線のエラーが発生することもあるため、台本を用意し一度リハーサルを行うなど、スムーズな進行を心がけましょう。
インサイト機能を使いこなして“勝てる投稿”を分析する
以上、Instagramの各機能を使った効果的なプロモーション施策の概要をお伝えしてきました。最後は、これらの施策の確度を高める「成果・効果分析」について。
Instagramの「インサイト機能」は、投稿ごとの反応やアカウントのパフォーマンスを数値で確認できる分析ツールです。フィード投稿やストーリーズ、リールそれぞれについて、インプレッション数・リーチ・保存数・フォロー数といった数値により、投稿の効果が測定できます。
これらのデータを活用すれば、どの・どんな投稿が最も反応が良いのか、どの時間帯が閲覧されやすいのか、どんなコンテンツがフォローにつながっているのかが明確になります。例えば「リールの視聴数は高いけれどフォローが少ない」なら、プロフィールへの誘導文を見直すなど、改善ポイントを見つけることができます。
また、フォロワーの年齢層や性別、地域なども把握できるため、お店のターゲットに合った投稿戦略の構築にも役立ちます。始めは「なんとなく」の投稿でも構いませんが、投稿を始めたらインサイトを見ながら「数字を根拠に改善」し続けること。これこそが、Instagram運用の成功に直結する一番の秘訣です。
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