店舗の集客・開業支援メディアサイト

リポート&リサーチ

【リサーチ】「ラーメン店」の倒産が前年から倍増か⁉ 原材料高騰が直撃


物価の高騰も落ち着き始めたという見方もあるが、原材料の価格アップが経営を圧迫している業界がある。ラーメン店だ。株式会社帝国データバンクの調査・分析を紹介する。

■調査概要

集計期間:2024年7月31日まで
集計対象:負債1000万円以上法的整理による倒産
調査機関:株式会社帝国データバンク

調査によると、2024年に発生した「ラーメン店」経営事業者の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は、7月までに49件。過去最多となった2020年の54件を上回るペースとなっている。

背景には、人件費や電気代など店舗運営コストの上昇に加え、3年間で1割上昇したラーメン原価の負担増が大きいとみられる。帝国データバンクが、各種統計情報を基にラーメンで使用する原材料のトータルコストを初めて試算した「ラーメン原価(豚骨ベース、東京都区部)」をみると、2024年6月時点の指数は22年平均比で113.5と、2年前から1割超の上昇となった。最も上昇した23年10月(124.4)に比べると上げ幅は小さいものの、依然として高止まりが続く。

「ラーメン店」の倒産動向(2024年1-7月)


同社の調査から読み取れるのは原材料の価格高騰が背景にあること。豚肉や背脂などは前年比2割近く上昇しており、麺や海苔、メンマなどの具材も不作や円安で価格が上昇した。また、光熱費の値上げによって負担も増加している。値上げに踏み切れればいいのだろうが、値上げを消費が受け入れられないのが実情。結果、閉店や経営破綻に陥ったのだろう。


※「ラーメンの適正価格」に関する記事は以下より

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

RELATED

PAGE TOP