株式会社博報堂のシンクタンクである『博報堂生活総合研究所』が20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施している。その結果を元に発表された「12月の消費予報」をみてみよう。
■消費者物価指数は過去30年でも高い
2025年の春頃の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比 約3.0~3.6%と上昇が続いていた。過去30年で比較的高い水準。コアCPI(生鮮食品を除く)も3%前後上昇しており、日銀の目標である2%を超えていた。主因と考えられているのは食料品価格とエネルギー関連費用(電気・ガス)が上昇、そして円安や輸入コスト増、異常気象による農作物不作が背景だ。また、日本の物価上昇率はG7諸国の中でも高め。2025年4月時点で 3.6% と報告されていた。
2025年後半にかけて物価上昇率はやや鈍化し、2%台に落ち着く可能性があると予測されていたが、円安によって上昇傾向は続いている。
クリスマスや年末年始を控える12月は、1年で最も消費意欲指数が高まる月です。今年も前月比で+6.6ptと大きく上昇し、2025年の最高値となりました。一方、前年比では-1.5ptと低下し、2012年の調査開始以来、12月として最も低い数値です。
ボーナスや年末年始に向け消費意欲指数は今年の最高値となるも
物価高と節約意識の影響で、12月としては過去最低値に

と博報堂生活総合研究所は分析。さらに、「ボーナスへの期待感や、イベントの多い年末年始に向けて、12月らしく消費意欲は前月から高まっていますが、長引く物価高や強まる節約意識が影響し、例年の12月ほどには高まりきらないことが予想されます」としている。
事業者とすれば、なんとも困った予想だ。
とは言え、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合が37.9%を占め、11月の予報よりも9.8ptも上昇しているのも事実。特に「食品」と「外食」は大幅に増加している。クリスマスや忘年会、お正月に向けた消費意欲を取り込むことで売上を確保したいところだろう。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001092.000008062.html
※「カレーライス物価」に関する記事は以下より

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