支払い方法が多様化する中、「主流」と言われる決済方法は時代とともに変化し、年代によって異なるようだ。変化をとらえて顧客の満足度を高めよう。。
🔳現金一択から多彩な支払い方法へ
支払い方法を選択する機会が増えている。かつては現金一択だったが、現在はクレジットカード、交通系カード、スマホ決済など、実に多くの選択肢がある。では、人々はどのような支払い方法を利用することが多いのだろうか? 『LINEリサーチ』の調査結果から消費者の動向を理解し、店舗事業者は適切な支払い方法を準備しよう。
🔳増加傾向にある個人間送金サービス
18歳以上の男女を対象にした「マネー・決済系サービスの中でプライベートでふだん使っているもの(利用率)」に関するLINEリサーチの聞き取りを紹介する。
スマホで支払いができる「スマホ決済」の利用率が7割超となり、昨年から5ポイント上昇。続くのは、残高照会や振込などができる金融機関の「ネットバンキング (インターネットでの金融機関の取引) ができるサービス」、そしてスマホでお金の送金ができる「スマホ同士での個人間送金サービス」。なお、「スマホ同士での個人間送金サービス」は昨年から5ポイント上昇した。
「スマホ決済」の利用率はすべての年代で上昇傾向にある。特に10代では昨年から12ポイント、20代でも7ポイント上昇している。キャッシュレス化が進む中で利用できる店舗が増えていること、そしてクレジットカードとの連携やポイント還元を受けられることが後押ししているのかもしれない。
🔳「スマホ決済派」と「カード払い派」が僅差
直近3年間を比較しながら、「男女15歳以上における店頭での支払い方法」を見ていこう。2023年の調査では「スマホ決済派」が62%、「カード払い派」が61%。「スマホ決済派」は年々上昇傾向にあり、2021年から9ポイント上昇した。一方、「カード払い派」に大きな変化はなく、6割台。一方、「現金払い派」は減少傾向にあり、2021年から5ポイント減少した。
「カード払い派」の割合に大きな変化はないが、注目すべき点がある。それは、年代による相違。30代以上で6割を超え、30代と60代以上では6割台後半と高い数値を示すが、全体では2021年からやや減少傾向にある。「『カード払い派』の中でもショッピング系電子マネーカード(楽天Edy、WAON、nanacoなどのカード)の利用が減少していることが影響していそう」とLINEリサーチは分析している。
◎調査概要
【LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査】
調査対象:日本全国の男女
実施時期:2023年12月13日~12月15日
有効回収数:66万1260サンプル
集計対象:有効回収数の中からランダム抽出した男女15~69歳の4万6783サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合がある
※「セルフレジに関するリサーチ」に関する記事は以下より
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