42回目を迎えた『東京食肉市場まつり』が2023年10月14日から15日にかけて東京都中央卸売市場食肉市場(東京都品川区)にて開催された。今回の推奨銘柄牛は宮崎牛。日本一とも言われるブランド牛がメインであることもあり、会場は活気に包まれた。
🔳5年ぶりに登場した「日本一の宮崎牛」
いらっしゃい!
東京食肉市場まつりは、一般社団法人東京食肉市場協会が主催する肉のフェスティバル。国内産の牛肉・豚肉の消費拡大と市場の存在に関する認知と役割の理解促進、そして「ブランド牛は、おいしくて安心」というイメージの確立を目的に市場を年に一度だけ特別に開放し、開催される。なお、東京都中央卸売市場食肉市場は『芝浦』という通称で知られ、東京都の中央卸売市場の中で、牛や豚の食肉を取引できる唯一の市場である。
▲15日は雨に見舞われたが、多くの買い物客が集った
今回の推奨銘柄牛は国内でも最高クラスの評価を受けている宮崎県の「宮崎牛」(宮崎県内で飼育された黒毛和牛の中でも肉質等級が4等級以上のもの)。実際、5 年に1 度開催され、「和牛のオリンピック」とも呼ばれる『全国和牛能力共進会』において4大会連続(2007 年、2012 年、2017 年、2022 年)で最高賞となる内閣総理大臣賞を受賞している。極上な肉質ときめ細やかなサシを持ち、口に含むと広がるほのかな甘みと芳醇な香りが特徴だ。
▲会場内には数えきれないほどの種類の食肉が並んだ
透き通るような青空が広がった14日と打って変わって15日は時折強い雨が降る空模様となったが、5年ぶりに宮崎牛が主演を張ることもあって東京都中央卸売市場食肉市場は両日とも買い物客で賑わった。高級ブランド牛がお手頃価格で買える特別販売コーナーには入れ代わり立ち代わりで常に人だかり。10時に宮崎牛のしゃぶしゃぶ、13時には宮崎牛のモツ煮込みが無料で試食できるキッチンカーには長蛇の列が出来上がった。
▲宮崎牛だけでなく、宮崎県の魅力を伝える物品が買い物客の目を奪った
🔳和牛の豆知識
和牛とは、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4種から成る。そして銘柄牛は全国で320種類以上あり、品種や種別、枝肉の格付け、飼育方法など、それぞれの銘柄牛にはブランドを推進する団体が決めた定義が存在する。
地理的表示法に基づきGI登録された牛肉は令和3年10月17日現在で以下の10品(登録番号:名称)。
- 2:但馬牛
- 3:神戸ビーフ
- 25:特産松阪牛
- 26:米沢牛
- 28:前沢牛
- 55:宮崎牛
- 56:近江牛
- 58:鹿児島黒牛
- 67:くまもとあか牛
- 83:比婆牛
※地理的表⽰とは、農林水産物・食品等の名称で、その名称から当該産品の産地を特定でき、産品の品質等の確立した特性が当該産地と結び付いているということを特定できる名称の表示。平成27年6月施行の「特定農林⽔産物等の名称の保護に関する法律(GI 法)」により保護されている。
新型コロナウイルスが5類感染症に移行して初めて開催された東京食肉市場まつりには多くの人々が集まり、ブランド牛を特別価格で手にして帰路に就いた。お楽しみは会場だけでなく、家で、そして明日も続くのだろう。
美味しいお肉を手にするため、そして日々、食卓に届く食肉が取り引きされている市場に対する理解を深めるためにも来年はぜひ、足を運んでみてほしい。
ありがとうございました!
◎第42回『東京食肉市場まつり』主催など
主催:一般社団法人東京食肉市場協会
共催:東京都
協賛:東京食肉市場まつり2023宮崎県実行委員会(宮崎県、JA宮崎経済連、他3団体)
後援:農林水産省、公益社団法人日本食肉市場協会
参照:
https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0112/04.html
https://www.jpaa.or.jp/nousui-ip/gi.html
https://www.meat-market.tokyo/festival_2023/
※肉と言えばシュラスコ。ブラジルフェスティバルの記事が以下より
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