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【アンケート】カスハラは極力避けたい! 実名のネームプレートを付けるのは怖い?

接客業をしていると、意思疎通のちょっとした齟齬から思わぬトラブルに遭遇したり、理不尽な要求をされたりするという。時にはカスタマーハラスメントに発展。とりわけ、名札に実名を書き込んでいるケースでは深刻な事態になることがあるようだ。では、実名は伏せたほうがいいのでしょうか? 『弁護士ドットコム株式会社』のアンケートから実情を探る。

🔳実名表記することにはリスクがあるのか?

 コンビニや銀行や自治体、そして飲食店など、顧客対応が発生する職種の中には「呼びやすさ」を考えて名札を掲示することがある。しかし、実名を出すことにより、SNS等のインターネット上に実名を晒されるなどのプライバシー権の侵害やストーカー被害など、従業員に対して顧客が悪質なクレームや理不尽な要求を突きつける「カスタマーハラスメント」(カスハラ)が社会問題となっている。東京都がカスハラ防止条例の制定を検討に入ったというニュースもある。

 現状はどのようになっているのだろうか? カスハラに関するアンケートを元にしたリリースを紹介する。
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 弁護士ドットコム株式会社(東京都港区。代表取締役社長兼CEO元榮太一郎)は、弁護士ドットコムの一般会員717名を対象に、接客スタッフの名札に実名を出さない取り組みやカスハラの実態について調査を実施。発表します。

▲顧客との良好な関係が理想だが……(Qun Guo/Pexels)

◎調査概要
調査機関:自社調査(弁護士ドットコム一般会員を対象)
調査方法:弁護士ドットコム一般会員を対象にウェブアンケートを実施
調査対象:弁護士ドットコムの一般会員で回答が得られた717名
調査期間:2023年8月10日〜29日

①名札に実名を出さないことに7割が「賛成」

 接客スタッフの名札に実名を出さない取り組みに対しての賛否を尋ねたところ、「賛成」が49.8%、「どちらかと言えば賛成」が23.6%となり、賛成意見が7割を超えました。

 接客スタッフの名札に実名を出さない取り組みについての意見を紹介します。賛成意見で多かったのは、実名を晒すことへの危険性に言及するもの。反対意見ではカスハラではない正当なクレームが黙殺されるという懸念が指摘されました。

🔳賛成派の意見

「本名を覚えられると、仕事以外の場面でも厄介なことになりそう」(40代・女性)
「自分も名前を晒して仕事をしているが、やはりカスハラは怖い」(40代・男性)
「看護師をしているが、『実名フルネーム+顔写真』の名札をつけている。経験はしてないが、よくインスタやTikTok、Twitterで、入院中の点滴中や病室、看護師の手元を写真や動画にアップしてあるものを見かける。患者さんにその気がなくても、こちらの個人情報が出る危険もあるので不快。逆に実名で働くメリットを知りたい」(30代・女性)

🔳反対派の意見

「名前が分からないとクレーム入れることができない」(40代・女性)
「自分自身の身を守ることは大事だが、名前を示すことで責任を持って職に当たってもらいたい。カスハラではなく、純粋な苦情や褒めたい投書等もある。フルネームでなくてもいいので、名字だけは示しておく必要があると思う。ニックネームにする意味はないと思う」(60代・女性)
「実名を出すことはその企業の信用を表している証なので続けてほしい」(60代・男性)
「サービス業側にいるが、本当にサービス側に問題があった際の原因究明が困難になる。長期的目線でのメリットを感じない」(40代・女性)

②名札をつけての接客でカスハラ被害にあった人は2割

 名札をつけての接客経験者541名に対して、名札をつけてカスハラ被害にあったことがあるかを尋ねたところ、「ある」が22.4%、「ない」が65.4%、「分からない」が12.2%となりました。

 実際にカスハラ被害にあった人からは以下の意見が寄せられています。理不尽なクレームや恫喝をされている人が多く、中にはストーカー被害にまで発展したケースもありました。

🔳理不尽なクレームや恫喝被害

「クレーマーに名前を覚えたからな、と言われて、しばらくの間家族もいる身なので恐怖に震えていた」(40代・男性)
「コンビニ店員のアルバイトをしていて客の過剰な要求に応じなかったら罵倒され、その後本社にクレームを入れられ、クビになった」(30代・男性)
「会計列の割り込みをお客様に指摘したところ、名前を大声で呼ばれ、『許さないからな』と言われたり、お客様の声ボックスに『○○(名前)死ね』などの嫌がらせの内容を書かれたりした」(30代・女性)
「探されていた商品が欠品中だったのでそれを伝えたところ『こんな遠い店まで来たのになんで無いの! なぁ! 聞いてんの⁉』と店内でフルネームを大声で連呼されて、最終的には土下座での謝罪を要求されました。途中から写真を勝手に撮られたので警備員から警察に連絡してもらいましたが、警察が来ても『民事不介入』を理由に結局どうすることもできず。写真は悪用された可能性もありますが、どうなったのか知りません。店長も我関せず、完全に泣き寝入りしました」(30代・女性)

🔳ストーカー被害

「休暇の日に探されて、近所で後をつけられた」(30代・女性)
「名指しで接客を指名され、執拗に責められた。また、何度もデートに誘われて連絡先を渡された」(30代・女性)

 アンケート結果は以上のようになっていました。好むと好まざると、個々のプライバシーがインターネット上に散らばっているのが現代では、個人を特定するのは非常に簡単になっています。プライバシー保護に留意すれば、実名表記には一考の余地がありそうです。事業者のみなさんを含め、従業員やアルバイトの方々の安全を考えた上で決定したほうがいいのかもしれません。

◎弁護士ドットコム株式会社について
https://www.bengo4.com/corporate/
本社:東京都港区六本木四丁目1番4号 黒崎ビル
設立日:2005年7月4日
資本金:460百万円(2023年6月末現在)
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 元榮 太一郎
上場市場:東京証券取引所グロース市場
事業内容:「プロフェッショナル・テックで、次の常識をつくる。」をミッションとして、人々と専門家をつなぐポータルサイト「弁護士ドットコム®︎」、「税理士ドットコム®︎」、「BUSINESS LAWYERS®︎」、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン®︎」を提供

引用元:PR TIMES(https://prtimes.jp/

トイレの清潔具合に関するアンケート記事は以下より

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