コラム

【連載㉚】飲食店でのAI活用ーSNS投稿の時短に向けた活用方法について(プロンプト共有)

前回の連載では飲食店・小売店におけるAI活用の有効性についてお話した。具体的な活用方法についてもお話したが、どれもツールを使うことが前提になっており「そもそもそこのハードルが…」という声もありそうーとのことで。今回は実際に使用するAIへの指示文(プロンプト)含めて、活用方法をより具体的に掘り下げて共有する。

■はじめに:AI活用のためには適切な指示文(プロンプト)が必要

あなたが一般的に使用する検索(Google等)をまず思い浮かべてほしい。あなたはまず検索窓に、知りたい言葉を入力してその結果を得ていることと思う。

AIの利用も、原理はこれと同じ。ただし、人間相手にあいまいな指示を投げた際、その成果の精度にはブレが出てくるのと同様、AI相手の指示でも同じことが発生する。要は、「相手=AI」がわかりやすい指示を投げる必要がある、ということ。これを一般的にプロンプト(指示文)という。

プロンプトという言葉を知っておけば、「プロンプト+○○(=あなたがAIに行わせたい事柄)」で検索すれば、ある程度の精度を求められるプロンプトをWEB上から拾うことも可能。なので、まずは「プロンプト」という言葉を覚えておいてほしい。

■具体的なプロンプト事例:①写真投稿のキャプション

まずはSNS投稿の定番である写真投稿から。お店を運営する皆さんも、この手の投稿を行うことが最も多いのではないか。確かに投稿も作りやすく、かつユーザーにとっても写真を1枚1枚ゆっくりと見られるため、保存も期待できる。

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ここではこんな、写真投稿でよく見かけるキャプションを作成することを想定している。この場合には、以下のようなプロンプトをAIに投げかけると、そこそこ出来の良いものが仕上がるはずだ。

あなたは飲食店(小売店)のSNS担当者です。
以下の条件でInstagram投稿用キャプションを作成してください。

・業種:飲食店(和食/カフェなど)
・商品/料理名:
・ターゲット:20〜30代
・トーン:親しみやすく、売り込みすぎない
・文字数:150〜200文字
・保存したくなる要素を入れる

業種について。ここでは便宜上ざっくりとしたジャンルにしているが、ここは利用するあなたのお店の業種を具体的に記載すること。またターゲットやトーンも適宜、あなたが欲しいものに書き換え行ってOKだ。

ちなみに、出てきたキャプションが「なんか違うな」という印象であれば、その「なんか違う」ポイントを明確化しつつ書き直しを指示すればよい。

■具体的なプロンプト事例:②リール・ショート動画

次は、拡散の期待できるリールやショート動画について。この有用性は今までの連載でも再三説いてきているが、その制作にあたってもAIを活用し時短することが可能だ。

① 冒頭2秒:完成した料理(商品)のアップ
② 中盤:調理・使用シーン(3〜5カット)
③ ラスト:一言メッセージ
 「今日も仕込みました」「これが人気です」

実際にAIを使用するのは、上記のような動画のテンプレート作成。この構成案ができさえすれば、あとはそれにあった素材を集め編集を行うだけとなり、動画制作に係る時間を大幅短縮できる、というわけだ。

以下の内容で、Instagramリール用の動画構成案を作ってください。

・業種:飲食店
・動画尺:15秒
・テーマ:人気メニュー紹介
・目的:保存・来店促進
・冒頭でスクロールを止める工夫を入れる

ここでも上記と同様、お店の業種についてはより具体的に書いてあげれば、その分精度の保たれた構成案ができあがって来る。

具体的なプロンプト事例ー③ キャンペーン・セール告知

たとえばあなたのお店で何かしらのキャンペーンを行う際、その告知をSNSで行うこともあるだろう。ここではその際のキャプションづくりのAI活用法も紹介する。

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たとえばこんなキャプションであれば

以下のキャンペーン内容を、SNS向けに分かりやすく整理してください。

・業種:小売店
・キャンペーン内容:
・期間:
・注意点:
・緊急性が伝わる表現を入れる

こんなプロンプトをAIに投げてみるとよいだろう。ここでも業種など、より具体的に書けるものは具体的に。また、他にも伝えたい・作成にあたり留意したい項目があれば、適宜追加してAIに投げればよい。

■具体的なプロンプト事例:④スタッフ・日常投稿

お店を運営するあなたご自身やスタッフの日常を伝える投稿、こんな投稿も、AIを用いて簡略化することができる。

【今日のひとコマ】

今日は◯◯な一日でした。
実はこの◯◯、毎日◯◯しています。

こうした積み重ねが、
お店の味・品質につながっています。

(少々ベタではあるが)たとえばこんな投稿。これであれば、

飲食店の「日常が伝わる」SNS投稿文を作ってください。

・テーマ:仕込み風景/スタッフの一言
・目的:親近感・信頼感アップ
・トーン:あたたかく、人柄が伝わる
・文字数:120〜150文字

こんなプロンプトを使用してみるとよい。

なお1つ覚えておきたいのは、この手の日常を伝える投稿などは特に、AIを利用し「続ける」ことでAIがどんどん賢くなり、あなたが表現したい雰囲気をつかんだ投稿文を作成できるようになっていくこと。そのためにも、もし「なんか違うなぁ」という内容があれば、それを「具体的」にAIに伝え、精度をどんどん上げていってほしい。

※ここまでの①~③の投稿についても同様。「具体的」におかしな点・違和感を伝えて、精度を上げていってほしい

■具体的なプロンプト事例:⑤新商品・新メニュー紹介

新商品や新メニューの紹介は、お店を運営するあなた自身の気持ちが詰まっていると思うため、ご自身で制作される方が早いようにも思うが、念のため作成プロンプトを載せておく。

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「◯◯が好きな方」にぜひ試してほしい一品です。

たとえばこんな投稿であれば

新商品(新メニュー)紹介用のSNS投稿文を作成してください。

・業種:飲食店/小売店
・商品名:
・特徴:
・ターゲット:
・来店・購入したくなる一言を入れる

こんなプロンプトを投げかけてみるとよい。

■具体的なプロンプト事例:⑦インサイト分析→改善用プロンプト

最後は最も重要な、あなたが行った投稿の改善に向けた指針をくれるプロンプト。AIはこんなことも行ってくれる。これさえあれば、専門的な知識がなくとも、あなたの投稿における改善点を知ることができる。

以下はInstagram投稿のインサイトデータです。
改善点と次回投稿の方向性を3つ提案してください。

・リーチ数:
・保存数:
・いいね数:
・投稿内容:

上記の数についてはプロンプト作成時の数字を。投稿内容は作成した投稿のURLを記述すればよい。

とくにこのインサイト分析については、AIに結果を問い続けることで即ち「PDCAサイクル」をAIとともに回すこととなり、AIの回答精度も上がって来る。精度が上がれば、あなたの望む結果もすぐそこだ。

■最後に:AI活用のコツ3つ

  • AIは 「考える時間を短縮する道具」と考える
  • 文章は 7〜8割AI、2〜3割人が調整
  • 完璧を目指さず 投稿頻度を優先

AIの活用において陥りがちなのが、いきなり精度を求めて延々とAIとプロンプトのやり取りをすること。あなたのお店の社員教育と同様に、いきなりあなたの意図をすべて汲んで仕事をできるほど、優秀ではない。ダメなものはダメと指摘することは必要だが、完ぺきを求めすぎるのも否。時短ツールと割り切り適当なところで線引きしつつ、うまく活用する。それこそが、AI活用に向けた近道となるはずだ。

◆著者プロフィール◆
SUKESAN/著名メッセンジャーアプリの立ち上げに携わるなど、多くのWEBサービスの立ち上げからサービス成長までを担ってきたプロデューサー。WEB業界歴は20年以上。今は住まいを台湾に移し新たなビジネスの可能性を模索中。趣味:ロードバイク

※「【連載㉙】飲食店・小売業でこそ進めるべきAI活用×SNSマーケティング」に関する記事は以下より

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