コラム

【連載㉙】2025年総括|SNSマーケティング最新トレンドと成功につながる施策

2025年もSNSマーケティングの潮流は変わらず進化を続けています。かねてより利用の進んでいるショート動画やAI活用、ソーシャルコマースに始まり、価値観重視のコンテンツなどの新トレンドが登場。企業・ブランドの運用戦略にも絶えず変革が求められている状況です。そんな環境下において、本記事では、最新のSNSマーケティングトレンドを4つの視点からわかりやすく整理。成功につながる実践ポイントまで解説します。

ショート動画が支配するSNSマーケティング

SNSマーケティングの最新トレンドとして、ショート動画を中心とした動画の重要性は年々高まっています。TikTokを起点に、InstagramリールやYouTubeショートなど、短時間で情報を伝える動画フォーマットが主流となり、「タイパ」「コスパ」を重視するユーザーの需要に適応した形で進化しています。特に冒頭1〜3秒で「続きを見たい」と思わせる構成が、再生数やエンゲージメントを大きく左右します。

また、動画は単なる情報伝達ではなく「感情を動かす体験」として消費される点が特徴です。商品やサービスの機能説明よりも、その商品・サービスの利用シーンやビフォーアフターといった、ストーリー性のある表現が支持される傾向にあります。企業アカウントにおいても、作り込んだ広告色の強い動画より、あえてスマートフォンで撮影したような自然な映像のほうが反応が良いケースも少なくありません。

今後のSNSマーケティングでは、「短く・直感的で・感情に訴える」コンテンツを、ショート動画を中心としながら継続的に発信できる体制づくりが重要になる、と言えそうです。

AIが変えるSNS運用

このメディアにおいても再三再四、その有用性を説いているAI。SNSマーケティング最新トレンドにおいても、AIは無視できない存在となっています。

各SNSプラットフォームにおいては、AIによるコンテンツの「パーソナライズ」が一層進化しています。各ユーザーの興味・関心や行動履歴に応じて最適なコンテンツを届ける仕組みが強化され、より精度の高いターゲティングが可能に。コンテンツ制作側においては、自身のターゲットをシャープにイメージし、ターゲットとなる人の満足度に寄与するコンテンツを制作し続けることがリーチ拡大の鍵となります。

またコンテンツ制作の面においては投稿文の自動生成、画像・動画の編集補助、投稿時間の最適化、コメント分析など、SNS運用のあらゆる場面でAIが活用され始めています。これにより、担当者の工数削減だけでなく、データに基づいた精度の高い運用が可能になっています。

一方で、AIの活用が進むに連れコンテンツの「コモディティ化(画一化)」が進む懸念も。他のコンテンツと一線を画す意味合いにおいても、ブランドの世界観などの”らしさ”をどう残すか、「差別化」することが重要です。AIを「代替」ではなく「補助」として使いこなす姿勢が、今後のSNS運用の成否を分けるポイントと言えるでしょう。

コミュニティ重視の運用戦略:熱量ある“ファン”をいかにして育てるか

フォロワー数至上主義からの転換も、SNSマーケティング最新トレンドのひとつと言えるでしょう。現在は「どれだけ多くの人に届いたか」よりも、「どれだけ深くつながれているか」が重視されるようになっています。マイクロインフルエンサー、ナノインフルエンサー=フォロワー数は少ないが、特定ジャンルで影響力を持つ がもてはやされるようになった背景にもこのトレンドの存在があります。

コメント、DM、ストーリーズでの反応など、双方向のコミュニケーションが重要なのはもちろんとして、特に共感や価値観を軸にしたコミュニティ形成をすることで、長期的なファン育成につながります。たとえば商品紹介だけでなく、裏側のストーリーや想い、日常の一コマを発信することで、ユーザーの共感を得たり価値観を共有できたり、その一助となる可能性が高くなります。フォロワー参加型の企画や質問投稿も効果的でしょう。

SNSをユーザーと共にブランドを育てる「場」として捉え、継続的な関係構築を意識した運用が求められています。

プラットフォーム別成功戦略:Instagram/TikTok/YouTube/Xの特性を理解する

さて、SNSのトレンドを捉える以前に把握しておくべき項目がプラットフォームごとの特性把握です。たとえばInstagramはビジュアル訴求と世界観づくり、TikTokは特に若年層をメインにした拡散力とエンタメ性、YouTubeは情報の深掘り、Xは速報性と会話性(言葉のキャッチボール)に強みがあります。それぞれ同じ内容を投稿しても、成果は大きく異なります。

重要なのは「全SNSを同じ運用にしない」ことです。たとえば、TikTokではトレンド音源やテンポ重視の動画が有効ですが、Instagramでは保存を意識したノウハウ系投稿が評価されやすい傾向があります。Xではユーザーとの会話を意識した投稿が拡散につながります。

リソースが限られる場合は、無理に全SNSを網羅するのではなく、ターゲットと相性の良い媒体に集中することも戦略のひとつです。プラットフォーム特性を理解した運用こそが、成果を最大化する近道と言えるでしょう。

 

以上、いかがでしたでしょうか。トレンドは絶えず変化していきますので、当メディアでは今後も定期的に最新トレンドについてお伝えしていくつもりです。2026年もどうぞよろしくお願いいたします。

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