売上、コスト、集客、人事etc…
私がかつてWEBサービスの運営を担っていた時、目の前にはさまざまな課題が山積みされ、何から手を付ければ……、ということが常でした。店舗を運営されているみなさんも、おそらく同じ悩みを抱えていることと思います。そんな時に私が頼っていたのが、今回お話する「フレームワーク」です。
おそらくみなさんも一度は耳にしたことがあるであろう「フレームワーク」という言葉。前回の記事でご紹介した「AISASモデル」もフレームワークの一つです。フレームワークは目的によりさまざまななものがありますが、その詳細をご紹介する前に、
- そもそも、フレームワークって何?
- どうやって使えばいいの?
この辺りについてまずはお話していきたいと思います。
フレームワークって何?ー課題を整理し、課題解決に向けた対応の精度を上げるためのもの
フレームワークとは、ある課題の解決策を考える際に、共通して使うことのできる考え方である、と理解いただければ良いかと思います。たとえば前回の記事でご紹介した「AISASモデル」であればこんな流れに。
- 1.(店舗の)集客⇒売上UPという課題に対し
- 2.一般消費者の購買プロセスをモデル化して
- 3.必要な具体的対応を整理、抽出する
上でいう2がフレームワーク。これを使って3を導き出します。
もちろん前回の記事の中で説明している具体策(=SNSを運営する、ホームページを作るetc)は、2がなくても思いつくかと思います。一方で、それをフレームワークという考え方のもと整理することで、思いついた具体策がフレームワークにおける「どういうステップにいる顧客に対する対応なのか」が明確化され、行う施策の課題解決に対する精度が上がる結果になる、といった効果を期待できます。
フレームワークの使い方①ー使う目的を明確化する
さて、ではこのフレームワーク。どのように使うのか、というところですが。まず使う前に何に対して使うのか、その目的を明確にしておく必要があります。
例えば、前回説明したAISASならば、店舗運営の課題の中のマーケティング、特に「集客⇒売上UP」という課題を解決する、という目的があるのでAISASモデルを使おう、という判断に至っています。
フレームワークはおおよそ、ビジネスの全体像把握のためのものや各種戦略立案、市場分析等々、その目的別に分かれています。この入口における目的が不明確だと、正しくフレームワークを使用できなくなってしまいます。フレームワークを使用する際には、必ずその使用目的を明確化するところから始めましょう。
※とはいえ、問題だらけで訳が分からないから困ってるんだ!! という方もいらっしゃることと思います。そんなあなたは、まず全体像把握のフレームワークを使用するところから始めてみると良いかもしれません。ちなみに使い方ですが、筆者が見たところでは、こちらの内容など分かりやすいかと思います。
フレームワークの使い方②ーあくまで素直に、フレームワークの思想に従う
では、このように課題解決に向けて効果を発揮するフレームワークをどのように使えばいいのか、ですが。まず心構えとして、すでにお持ちの先入観を捨てて、素直に使用するフレームワークの考え方に沿って、目の前の事柄を整理していってください。
かつて私自身のチームの中で、メンバーにフレームワークを使って課題整理をしてもらったことがあります。できあがりをよくよく見ると、フレームワークの考え方ではなく、そこに課題整理を行った個々人の考え方が混在している、ということがよくありました。これでは、せっかくのフレームワークも台無しです。
そもそもフレームワークを使う意味って、その時点で自身の経験や考え方のもと課題解決をすることが難しいな、この壁をなんとか破りたいな、と思って使っていることと思います。なのに、壁にあたっている自身の考え方で解決策を練ったところで、壁は破れませんよね。
フレームワークを使用するときは、あくまで素直に。フレームワークの考え方に沿って対応を進めていくことを心がけてください。
フレームワークの使い方③ーあまり考えすぎない!
解決策を考えるのに、「考えすぎない!」って矛盾しているように見えるかもしれません。ただこれ、案外重要です。
前段でフレームワークの思想にしたがって整理する旨お話しましたが、考えすぎるとどんどん個々人の考えが混在するようになってきます(考えてますからね、そりゃそうだ!)。あくまでフレームワークの考え方にのっとって、テキパキと整理をすすめるイメージで取り組むことをおすすめします。
また、フレームワークの使用はあくまで課題解決に向けたひとつの方法でしかありません。本当にクリアしなければならない課題はその先にある。フレームワークを使うことは、その課題解決に向けた時間捻出の手段だったりもしますので、あまり多大な時間をかけぬよう、対応することをおすすめします。
いかがでしたでしょうか。お店の経営にあたってはとにかく、クリアしなければならない課題が山積みされていることと思います。その課題、山積みのまま手あたり次第に手を付けるのでは効率も悪いですし、何よりせっかくの対応が無駄になってしまう可能性もあります。
今回のお話をきっかけに、山のようにある課題解決に向けた糸口がつかめることを期待しています。またこんなお話について解説してほしい、ということなどあればぜひご意見頂戴できますと幸いです。
ご精読ありがとうございました!!
※SUKESANの台湾リポートは以下より
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