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限られた時間でがっちり! 台湾飲食店の「○○だけ営業」について

「常識を疑う」姿勢こそイノベーションには必須etc… 常識を疑う姿勢についての論調が数多くある中で。ここでは日本の非常識が世界の常識、そんなリアルを紹介します。今回は台湾の飲食店に多くみられる時間限定の営業スタイルについて。

私がこちらに来た当初、妻が言う「朝ご飯屋」「昼ご飯屋」という言葉に少々違和感を感じました。だって日本の事情を鑑みれば、ランチ(営業)、夜(営業)というのが一般的ですよね。○○屋とすると、それ専門のお店のような……。

これが今回のお話のポイント。台湾では「朝ご飯屋」「昼ご飯屋」など、朝だけ、昼だけ、特定の食べ物を売る「○○だけ営業」のお店、というのが一般的なんです。

※台湾通の方など、すでにご存じの方もいるかと思いますが

特定の、というだけあって、売っているものも朝昼晩、それぞれによく食べるものに特化しています。たとえば台湾の朝食の定番「蛋餅」や「飯糰(台湾式おにぎり)」なんかは「朝ご飯屋」の商品。なのでほぼ、朝の時間帯しか食べられません。

なお、それぞれの営業時間も「だけ営業」

これはちょっと応用問題的な「早午餐(朝昼ご飯)」。営業時間は、朝ご飯屋+昼ご飯屋(=朝5時前後~14時前後まで)となります

  • 朝ご飯屋:朝5時前後~10時前後まで(11時にはおよそ閉まっている)
  • 昼ご飯屋:11時前後~14時前後まで(15時には閉まっている)
  • 晩御飯屋:17時前後~21時前後まで(22時には閉まっている)
    ※ここでいう晩御飯屋=居酒屋ではない。いわゆるレストランを想像してください!

大体こんな感じに、時間もきっちり切って営業しています。

このやり方、決まったものを限られた時間で売る訳なので、営業効率はおのずとUP。外食文化が著しく発達する台湾ならでは、なところもあるかと思いますが、方法論としてはアリなのでは? 特に、日本でも見られる飲食店の二毛作(同じ店舗を複数のお店でシェア)など検討されている方ならば、一見の価値があるかもしれません。

こちらは珍しい、朝市ならぬ「昼市」。営業時間はもちろん午後からSTART。ターゲットは会社帰りの人などで、値段が朝市より少し高いのがポイントです

ちなみに台湾では他にも、冬だけ、夏だけ、店主の気が向いた時だけ? と、さまざまな「だけ営業」をしている飲食店が存在します。そちらの詳細についてはまたの機会に。

台湾飲食店の「○○だけ営業」について、いかがでしたでしょうか? このコーナーではこのように、日本ではなかなかお目にかかれない商習慣や事例を見つけて紹介していきます。合言葉は「常識を疑え!」。今後にご期待ください。

ご精読、ありがとうございました!!

◆著者プロフィール◆
SUKESAN/著名メッセンジャーアプリの立ち上げに携わるなど、多くのWEBサービスの立ち上げからサービス成長までを担ってきたプロデューサー。WEB業界歴は20年以上。今は住まいを台湾に移し新たなビジネスの可能性を模索中。趣味:ロードバイク

※「台湾の買い物事情」に関する記事は以下より

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